嗅覚へのアプローチにより、瞬時に気分を変えて自然の世界へと誘ってくれる精油。
最近では、日本の植物から精油ををつくられるメーカーさんも増えてきました。
私も和精油を使っていますが、その香りを嗅ぐとホッとすることが多いような気がします。
「懐かしさ」を憶える和精油
私が使っている和精油は全部で15種類。
すべての香り共通しているように感じるのは「新鮮さがあり、透明感がある」ということ。
そして、「懐かしい」とか「細胞に染み込む」というような感覚も湧き上がってきます。
味覚にまでうったえる香り「生姜」「檸檬」
「薄荷」は「新鮮で爽快」な感じがあるわけですが、「生姜」と「檸檬」は、まるで口に含んだかのような、風味を感じるかような香りです。
具体的にいうと、しょうがをきざんだりおろした時、そしてレモンを搾ったときのあの香りです。(私的には)
なぜか、しょうがの辛味とレモンを食べてときのような苦味も口に広がるような気がします。
食欲が刺激されるような、そんな感じです。「紫蘇」もそうかもしれません。
まさに、味覚にまでうったえる精油。
身も心もあたたまる精油「ひのき」「柚子」
日本の王道的な香りである「ひのき」と「柚子」。
私の場合は、この二つの精油をお風呂で使うことが一番多いです。
バスソルトに混ぜてお湯に入れると、特に寒い冬の日には身も心もあたたまり、幸福感に浸れます。
まさに「ひのき風呂に柚子を浮かべた」ような香りが、お風呂場に充満します。
凛とした空気になる「高野槙」と個性的な「ニオイコブシ」
「高野槙」は、以前、法要のときに仏間に香らせておいたことがあるのですが、まるでお寺に来ているような凛とした空間に感じられました。
ご住職の着物や袈裟から感じる香り、そして、線香や焼香の香りと混ざると深みが増します。
「ニオイコブシ」は、香りの七変化を楽しませてくれるおもしろい精油です。
スーッとぃたグリーン調の香りを感じたかと思えば、熟した夕張メロンのような甘い香りを感じたり。
和精油のなかでも、かなり個性的な部類に入るのではないでしょうか。
ブレンドするならどの精油だろう...?と考え込んでしまう感じの精油です。
すでに複雑な香りなので、ブレンドすると、もったい無いかもしれませんね。
日本各地の自然が香る
北は北海道から南の九州・沖縄まで、全国的な生産の広がりを見せる和精油。
割合的には樹木系の香りが多く、次いで柑橘系が多いようです。
柑橘系は近畿と四国に多く、「すだち」や「甘夏」、「伊予柑」など様々な柑橘の精油も作られています。
ハーブ系やフラワー系の精油の生産も増えてきているようで、ハーブ系だと「薄荷」や「ローズマリー」、フラワー系だと「ラベンダー」「ゼラニウム」などが多いようです。
(参考記事:日本アロマ環境協会「全国に広がる和精油の生産」)
自分が住んでいる地域や、生まれ育った地域で作られた和精油の中で、お気に入りのものを見つけるのも楽しいかもしれませんね。