夏の蒸し暑さが残っていた9月も去り、10月に入り一気に気温が急降下。

北海道では初雪が観測されたりと、季節が一気に進み始めたようです。

明日からは二十四節気「寒露」。

朝晩と日中の気温差が大きくなりますが、空気が澄んで爽やかな晴れ間が日が多くなる時期です。

もうあと一週間すれば新月で、暦では長月を迎え晩秋となります。

さて、秋が深まるにつれて夜も長くなってきましたが、最近、寝る前の瞑想タイムに「慈悲の瞑想」を行っております。

「慈悲」とは、ブッダの教えである原始仏教において、“自分を含めた生きとし生けるものすべての幸せを願う”という意味。

慈悲の瞑想

瞑想中に心の中で慈悲の言葉をとなえる「慈悲の瞑想」は、自分と自分以外との区別をなくし、心の平穏を得るための瞑想です。

「○○が、～でありますように。」と、この4つを唱えていくのですが、まずは自分に対して、そして大切な人、生きとし生けるすべて、自分が嫌いな人、自分を嫌っている人の順番で唱えていきます。

（最近では「人」が「生命」となっているようです。大切な生命、自分が嫌いな生命、自分を嫌っている生命となります。）


「自分を含むすべて」に対して祈る瞑想ですが、まさに水瓶座時代を象徴したような瞑想ですね。

「慈悲の瞑想」の効果

「慈悲の瞑想」を行うことで、ストレスに強くなったり、幸福感や共感力が高まるといった効果が得られるようで、実際、それらを司る脳の部位が活性化したり、肉体への生理的変化をもたらすといわれています。

効果その１ – ストレスに強くなる

慈悲の瞑想を続けると，ストレスに強くなることが明らかにされています。具体的には，意志力や思考を司る脳の部位である前頭葉を活性化させることや（Klimecki et al, 2012），ストレスに強くなる神経である迷走神経を強化するなど生理的な変化をもたらすと言われています（Kok et al, 2013）。

効果その２ – 幸福感が高まる

慈悲の瞑想を続けるとネガティブな感情が減り，ポジティブな感情が増えることがいわれています。実際に，7週間実施することによって自尊心や幸福感が高まり，うつ症状が軽くなることが研究でわかっています（Kok et al, 2013）。そのほかにも，他者の幸せをみたときの感情喚起を左前頭帯状回が活性化することも言われています(Leung, Chan, Yin, Lee, & Lee, 2013) 。

効果その３ – 共感力が高まる

相手の気持ちを読み取る共感力が鍛えられるといわれています。脳の研究によると慈悲の瞑想を毎日30分2週間行ったところ、共感力を司る島部の活性化がみとめられました（Engen, Bernhardt, Skottnik, Ricard, & Singer, 2018) 。その他にも，愛情に関わる部位である前頭眼窩野が活性化しやすくなることが明らかになるなど，慈悲の瞑想は相手の気持ちを読み取る力を高めるトレーニングと言えるでしょう（Lippelt, Hommel, & Colzato, 2014）。

https://leself.jp/blog/loving-kindness/

「慈悲の瞑想」を始めて1週間ほどですが、気持ちを穏やかにして眠りにつけるし、目覚めもスッキリしています。


心を落ち着かせて脳を効率よく使えるようにするといった効果があるようなので、イライラしたり心がザワついたりと、心のバランスを崩しがちなときにオススメです。