深まりつつある秋とジワジワとエモい「葬送のフリーレン」

先日の金曜ロードショーで知った「葬送のフリーレン」。

なんとなく見てみたら、何だか見入ってしまい、最近のアニメの描写ってなんだかスゴイな～と改めて。

『葬送のフリーレン』#金曜ロードショー で放送された
初回スペシャルが4話に分かれて配信中🪄

エピソード①
「冒険の終わり」
予告映像を公開🪄

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— 『葬送のフリーレン』アニメ公式 (@Anime_Frieren) September 30, 2023

物語は、魔王討伐の旅を終えた人間の勇者と僧侶、ドワーフの戦士、そして主人公であるエルフの魔法使いフリーレンが馬車に揺られて王都に凱旋するところから始まります。

（まさにドラクエのパーティーのよう...）

でも、魔王を討伐して凱旋しているわりに、よく映画で観るような達成感とか疲労感とかそういったものはなく、淡々とした空気が流れています。

#金曜ロードショー ご視聴ありがとうございました🪄#フリーレン が今すぐ読める魔法🪄

(1/20) pic.twitter.com/neLAtaJVkl

— 『葬送のフリーレン』公式 (@FRIEREN_PR) September 29, 2023

そして、4人中一人だけ1000年以上と長い寿命をもつエルフのフリーレンもまた淡々としてます。

王都での祝宴で、仲間が10年の旅をしみじみと思っていても、フリーレンにとっては“たった10年”で、いうほど長い間ではないといった感じです。

その後、しれっと魔法を集める旅に出てしまったフリーレンは、何十年も経った頃に王都に立ち寄り、仲間たちとともにすっかり年老いてしまった勇者ヒンメルとの最後と時を過ごして葬儀に立ち会います。

協会での葬儀では涙は出なかったものの、ヒンメルの棺が墓地に埋められるシーンで涙があふれだすフリーレン。

過去のヒンメルの言葉を思い出しながら、もっと知ろうとすればよかったという思いがこみ上げ、淡々としていたフリーレンの感情がブワッとあふれ出すシーンは印象的です。

ヒンメルの葬儀の後、仲間と別れて再び旅へ出たフリーレンがまた何年か経った頃に、次は僧侶ハイターを訪れます。

そこで、死期の近いハイターと最後の時を共にし、そこからはハイターにゆだねられた弟子と共に旅をすることになります。

そして、何となく魔法を集める旅だったのが、残り一人となった魔王討伐の仲間であるドワーフの戦士アイゼンを訪れた時に“頼み事”を引き受けてから、魂の眠る地に行ってヒンメルと話をするという目的の旅となります。

旅の道中で、勇者ヒンメルを回想しながら、弟子のフェルンとの関わりの中で人間を知ろうとしていきます。

淡々と進む物語の中で、時折、まるで植物が根を張るかのようにジワジワと自身の感情に触れていくフリーレンの姿がいわゆる“エモい”です。

ちなみに、魔王討伐の旅で魔族・ クヴァール の封印を解いて討伐するシーンも、アクションシーンで盛り上がるところなのかと思いきや...淡々としております。

【魔法紹介】

人を殺す魔法#フリーレン pic.twitter.com/7qQI9XgyBn

— 『葬送のフリーレン』公式 (@FRIEREN_PR) October 1, 2023

その当時は強すぎたために封印に留め、時間の経過とともに人間が史上初の強力魔法を解明して防御力を高めてから封印を解いて討伐する（今は治療法がないから冷凍保存して、未来になって目覚めさせる感じ）ということだったわけですが、討伐シーンもシレーッと封印を解いてサクッと終わる感じでした。

まだ4話しか見てませんが、ホントに淡々としてます。これが、フリーレンの感覚なんでしょうね。

でも、そこに人間であるヒンメルの感覚が時折織り交ぜられて、エモさが増す感じです。

先日、サアラさんの新刊「宇宙と神様の真実」を読み、ETたちと人間が違和感なく存在していた時代というのを想像すると、葬送のフリーレンでエルフや人間たちが違和感なく存在する世界のような感じだったのかなとも思えてきます。

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ETたちの感情は人間よりももっと落ち着いた感じなんだそうですが、フリーレンみたいな感じなのかなと。

人間の寿命は100年程度で、何千年、何万年と生きるETたちが人間と同じレベルで感情の起伏を感じていたら身体が持たないかもしれないなと思ったりも。

まぁ、高度に文明が発達した世界に生きるETは、人間世界のように恐怖や不安を感じることもさほどないので感情の波の高さは変わってくるようですが。

ロード・オブ・ザ・リングを見ていても思いましたが、エルフは宇宙人的要素強い存在だなぁと、思うわけで。

何だがフリーレンのことも、高度文明をもつ宇宙種族という風な見方をしてしまったりもしちゃいますが、情緒的な秋にぴったりの“エモい”アニメであり、今後の展開もまた楽しみです！