100年もの間国交が断絶された二つの国の未来「金の国 水の国」

プライムビデオのトップのスライドショーに表示されていた映画「金の国 水の国」。

おとぎ話風のわかりやすいハッピーエンドで、見終わった後はじんわりと心が温かくなる映画でした。

情緒的な魚座シーズンだけに、こういったストレートに潤いをもたらしてくれる作品に触れるのも良いです。

（最近「サイコパス」を見続けていたので、ちょっと小休止的な。笑）

裕福な商業国家でありながら水の枯渇問題に頭を悩ませる「金の国」の王女と貧しくも豊かな水資源と緑に恵まれた「水の国」の青年が二つの国の未来を変える物語。

万里の長城のような塀で隔てられた金の国と水の国。

国交が断絶する前に交わした「金の国は国で一番美しい娘を嫁として水の国へ、水の国は国で一番賢い若者を婿として金の国へ送る」という誓約を両国が互いに反故にするというところから物語は始まります。

金の国の王女サーラの婿として送られたのは犬、水の国の建築士の青年ナランバヤルにに送られたれたのは猫...。

今にも戦争が勃発しそう両国の関係上、犬と猫が送られたという事実がバレてはまずいとサーラとナランバヤルはその事実を隠し、それぞれ犬にルクマンと猫にオドンチメグと名前を付けて可愛がります。

（猫の名前であるオドンチメグは“星の輝き”という意味があり、お調子者のナランバヤルの心の純粋さが伺えます。）

そんな二人は、塀を超えて水の国へと入ってしまった犬のルクマンとそれを追いかけていったサーラをナランバヤルが助けることで出会います。

それから、ニセの婿と花嫁を演じることになり...

両国のいざこざに巻き込まれて危険な目に合いながらも、国を思うそれぞれの人の望みをかなえるべく行動を起こしていきます。

誰しもが国の繁栄をそれぞれの立場で望んではいるものの、戦いと侵略という手法を取ろうとする者とそれを阻止しようとする者が交錯します。

そして最後は、豊かで発展しているものの“潤い”のない「金の国」とたっぷりとした“潤い”はあるものの貧しい「水の国」がうまく融合していくような未来が見えるハッピーエンドに。

クライマックスでは、先祖の意思を正確に汲み取るというのも大事なことなんだなとふと思わされるシーンもあり、じんわりと気持ちが温まった状態で眠りにつける映画でした！