Youtubeのポチパパチャンネルでおなじみの北村さん。
「保護犬たちの楽園」をつくり、保護活動をされながらドッグスクールも運営もされています。
そんな北村さんが今に至るまでの様々な犬たちとの関わりが書かれた本。
何度犬に嚙まれて、血まみれになろうとも信頼関係を築くのをあきらめない北村さんは、多くの保護犬たちを家庭に迎えられる状態にして送り出してきました。
柴犬は決して「飼いやすい犬種」ではなく、経験では日本犬の中で柴犬だけちょっと違うと、北村さんはいいます。
柴犬には、「内面に不安定なところがあり、心にずっとさざ波がたっているようなタイプがいる」ので、それを理解したうえで迎えましょうと書かれていました...。
自分の柴犬との歴史を振り返る
私の場合、振り返ってみると人生の大部分を柴犬(雑種を含む)と暮らしてきたことになります。
- 小学生の頃 柴犬の雑種(オス):ポチ
- 中学生~大人 柴犬(メス):りゅう
- 大人 柴犬(メス):ねね
雑種の「ポチ」は、近所の知り合いの家で飼われていた柴犬が生んだ雑種の子で、もらってきた子でした。
見た目はほぼ柴犬。
音に敏感で、神経質な犬で、腸炎により、4歳という若さで旅立っていきました。
今思えば、柴犬の魅力を教えてくれた犬だったと言えるかもしれません。(雑種でしたが)
中学生の頃にやってきた「りゅう」は、凛とした感じの柴犬。
冬場は家の中のストーブの前で寝て過ごすことも多かったですが、基本的には外が好きで、夜も庭のハウスで寝たりすることが多く、庭に出没したヘビと格闘したり、ネズミを捕まえたりと猟犬の気質が割と強かったと思います。
家の工事のために、裏口から入ってきた業者の人の足を噛んだこともありました...。
家を守るという努めを果たしているような感じがありましたね。
そして、昨秋旅立った「ねね」。
おっとりマイペースなビビりではありましたが、我慢強い犬でした。
動物病院に行った時も、大人しくされるがままで「新米獣医さん向けの柴ちゃんですね~。」と言われたほどでした。
宅配業者の人たちにも「癒しのワンコちゃん」と呼ばれていたりも。
「りゅう」とは真逆で、家の中が好きで、ベタベタはしませんが、家族の気配を身近に感じていたいようでした。
「りゅう」と「ねね」の共通点は、ブリーダーで売れ残った犬で、どちらも17歳まで生きたこと。
そして、子どもにも優しく人気がありました。
自立心と主張が強い日本犬
自らの判断でイノシシや鹿を追い込みという猟師から離れて働く猟犬をルーツとする日本犬。
その日本犬の強い主張に負けず、強い信頼関係を結べる人に向いている犬種であるそうです。
こちらの動画では、ペットショップなどでも売られている柴犬はもっとも身近な日本犬で、見た目もかわいく小ぶりなため飼いやすいと思われがちだけれども、トレーナー泣かせであり、噛み癖の相談数もかなり多いと仰っていました。
同じく日本犬である甲斐犬や紀州犬などを飼う方というのは、噛まれることもあるということを了承の上で共に暮らしているとのこと。
小ぶりで愛らしく見える柴犬も、狼のDNAが多い日本犬であるという点をしっかり認識したうえで付き合っていくということが大切であるといえます。
フレンドリーで愛嬌のある柴犬ばかりではないということですね。
昔、近所の友人の犬で飼われていたオスの柴犬は噛み癖があり、その友人も「噛まれた」と言っていたのが思い出されます。
その犬の後に、その友人宅にやって来たオスの柴犬は、おっとりで優しい性格でしたが、先代犬は猟犬的要素の濃いタイプの柴だったのでしょうね。
こういったタイプの場合、フードアグレッシブ(食べている時にフードボウルを触ると怒る)が出たり、生後5か月くらいから兆候がみられるようです。
日本犬はまず信頼関係
犬と暮らす上で、信頼関係と主従関係はどちらも大切ですが、「日本件は絶対に信頼関係が先」と北村さんはいいます。
猟師の指示を待たずに自分で感が手行動して獲物を追い込んでいた日本犬の祖先は、漁師との強い信頼関係でつながっていたから、お互いに姿が見えなくても猟が出来たという状態であったからです。
自立心の強い日本犬の場合、「信頼できない人間の指示などは聞けない」と相手にしてもらえず、日本犬にいきなりトレーニングを課すと問題行動につながる場合もあるのだそうです。
私の場合、信頼関係に関して一番よく教わったなと思うのが「ねね」であったかもしれません。
「ポチ」や「りゅう」は、生後2か月くらいから共に暮らし始めましたが、「ねね」の場合は半年過ぎてからやってきました。
なので、人の顔色をうかがって緊張し、警戒しているような状態だったので、気を許して安心してもらうには、まず信頼してもらうのが先決という感じだったのを憶えています。
日本犬に向いている人
日本犬に向いている人は以下が当てはまるようです。
- 野性味のある犬が好き
- 犬が同じ空間にいるだけでうれしい
- 持久力がある方だと思う
- 実は面倒くさがりの性格
- パーソナルスペースが広い
- 犬の抜け毛をあまり気にしない
- 旅行などに出かける機会が少ない
- 犬の主張に負けない自信がある
- さりげない愛情表現で満足
私の場合、6個ぐらいは当てはまるかなと。
犬を迎えるにあたり検討するポイント
自分がどんなライフスタいるで、どんな風に犬と過ごしたいのかで犬種を選び、そして性別を選びます。
オス:主張が激しく興奮しやすいが、上手に育てればコントロールしやすく意思の疎通も図りやすい。甘えん坊になりやすい。
メス:オスよりも興奮度が低いので育てやすい。ただし、成長すると損得勘定で動くようになって自分の都合にいいときしか傍にこなかったり、呼んでも知らんぷりすることも。
このメスの感じ、とてもよくわかります。笑
「家政婦は見た」ばりの観察力で監視されるし(何か食べてないかとか)、それに確かにオスよりもそっけない感じです。
どこから迎えるのか
- 犬種の特性を理解していて相談に乗ってくれる優秀なブリーダー
- 犬について詳しい説明をしてくれてアフターフォローがしっかりしているペットショップ
- 動物保護団体
保護犬を迎える場合は、性格がわかっている成犬を選べるので、子犬から育てて「こんなはずではなかった」という問題も起こりにくいようです。
トライアル期間なども設けられているので、相性も確認することができます。
初めて保護犬を迎える場合は、譲渡後に相談にのってもらえる団体が良いようです。
参考文献
今まで、あまり深く考えずにご縁でやって来た犬たちと暮らしてきましたが、ふと、「やっぱり犬との暮らしはいい」という思いが湧き上がってきたときに、たま~に次迎えるなら保護犬かな~とか考えるときがあります。
でも、やはりまだ、次迎えた場合も老いて死んでいくというのをついついイメージしてしまいます。(こういった未来に対する不安もペットロスだそうです。)
預かってくれるところとか、色々考えだすときりが無くなってきたりもします...汗
とはいいつつも、そのうちご縁がやってきそうな気もしている今日この頃です。