拭き掃除したあとの畳の上で、ゴロゴロとして過ごした梅雨どきの休日。
フローリングほど固くない適度な弾力とい草の香りによるリラクゼーション。
一瞬で終わったフライング気味の蝉の声と小鳥のさえずり、そして、裏の神社で繰り広げられるニャンニャンバトルの声をBGMに、ウトウトしてはまたゴロゴロとしていた日曜日でした。
嗅覚・触覚・聴覚からの癒し。
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近年では、健康食品としても注目。
い草
い草
【学名】Juncus decipiens (Buchenau) Nakai
【科名】イグサ科
【使用部位】茎
【主な成分】フィトン、バニリン、フラボノイド
【作用】抗菌作用、鎮静作用、抗炎症作用など
抗菌作用
腐敗菌や足のニオイのもととなる菌を増殖を抑制することが認められています。
イグサは腸管出血性大腸菌 O157,サルモネラ菌,黄色ブドウ球菌などの食中毒細菌,バチルス菌,ミクロコッカス菌などの腐敗細菌に対して抗菌作用のあることが明らかとなっています(2002 年に防菌防黴学会誌で発表)。
鎮静作用
森林で放出されている物質と同じである「い草」の香り成分(フィトン、バニリン)によりリラックス効果をもたらします。
有害物質の吸着作用
「い草」の髄部は弾力性に富む星状 細胞からなる海綿組織が多数存在しており、スポンジのように有害物質を吸着します。
(このスポンジのような構造が心地よい畳の弾力性をもたらしています。)
イグサはパルプやウールに比べて,二酸化窒素やシックハウスの原因となるホルムアルデヒド
の吸着能に優れています。例えばコップにタバコの煙を入れて,片方のコップにはイグサを入れて,もう片方のコップにはイグサを入れずにしばらく置くと,イグサを入れたコップのタバコ臭は殆どなくなります。更にイグサを粉末にして,烏龍茶や焼酎に入れることで不純物質を取り除き,飲みやすくなるという報告もあります。これらは全てイグサの「スポンジ構造」によるものです。
抗炎症作用
細かくすりおろした「い草」の灯心部分を煎じることで、感染症による炎症を抑える薬草として昔は利用されていました。
健康食品として注目される「い草」
近年、食用としての利用も進められている「い草」。
その6割以上が食物繊維で、多くのミネラルを含むことから、健康食品としても注目されているそうです。
参考記事:「い草の効能」山口県畳工業組合
「イグサの効能のまとめ」北九州市立大学国際環境工学部助教授 森田 洋 ( 農学博士)